Method of “Skål” 製法・こだわり
乳性炭酸飲料という
ジャンルを切り拓いた、
スコールの画期的な製法。
スコールができるまで
新鮮な牛の乳から、スコールができるまで。
- 搾乳
- 健康な牛から乳を搾る。
- 貯乳
- 受入検査後、生乳を冷却してタンクに保存する。
- 清浄化・殺菌
- 微細な塵埃を除去し、高温殺菌装置で殺菌する。
- 分離
- 遠心分離機でクリームと脱脂乳に分離する。
- スコールの素製造
- この工程こそ、スコールの要。門外不出の企業秘密です。
- 噴霧乾燥
- 噴霧乾燥機で瞬間的に乾燥し、粉末にする。
- 調合
- 原料を決められた配合、工程によって調合する。
- 炭酸ガス圧入
- カーボネーターを用いて炭酸ガスを注入する。
- 充填・密封・キャッピング
- PETボトルなどの容器に充填し、蓋を巻き締めする。
- 加温・殺菌・冷却
- トンネル型殺菌機により加熱・殺菌・冷却を行う。
- 箱詰
- 決められた数量を箱詰めする。
- 検査
- 細菌的、理化学的検査及び、官能検査を行う。
- 出荷
- 検査に合格したものを出荷する。
スコールの原料
ロングセラーを支えてきた、
厳選された6種類の原材料。
スコールの原材料はラベルに表示されている通り、重量順に糖類(①砂糖、②果糖ぶどう糖液糖)、③乳等を主要原料とする食品、④蜂蜜、⑤酸味料、⑥香料である。水も原材料に含まれるが、食品表示基準に規定がないことから、原材料としては表示されていない。1972年(昭和47年)の発売当時から、この原材料は基本的に変わっていない。糖類は①砂糖と、②果糖ぶどう糖液糖がミックスされている。販売当初は砂糖のみだったが、時代とともに変わる消費者の嗜好に合わせて、果糖ぶどう糖液糖が使われるようになった。
スコールとサイダーの栄養成分の比較
(100mlあたり標準値)(当社製品比)
国産の生乳を原料にしたスコールには、サイダーなどの炭酸飲料にはない乳たんぱく質が含まれている。
スコールの製造ライン
スコールの製造工程においては、沈殿物の有無、製造中の発泡、最終製品の濁度などの問題が発生する場合がある。様々な製造条件をクリアした上で、原料の配合、撹拌、殺菌、重点などの製造ラインが管理されている。
スコールの色と風味
色、味、香り、食感などの複合した感覚が、
おいしさを決める構成要素。
スコールホワイトの色は安定したコロイド状態によるもの。
スコールの白色は、乳性炭酸飲料としての大きな特徴の一つである。色にはそれぞれ固有の波長があり、人間の目で見える波長のものを可視光線という。物体の色はその波長が反射・吸収されることによって視覚化され、光をすべて反射すれば白、逆に光をすべて吸収すれば黒に見える。スコールが白いのは光の反射率が高いということであり、それはコロイドという性質によるものである。
コロイドとは、物質が0.1〜0.001マイクロメートル程度の微粒子(コロイド粒子)となって液体・固体・気体の中に分散している状態をいう。スコールの場合、炭酸水の中に乳を原料とした粒子が凝集・沈殿することなくきれいに分散しており、その粒子が光を乱反射することによって見かけ上白く見えるのである。独自の技術で乳と炭酸を混ぜ合わせて安定したコロイド状態を作ることが、スコールホワイトの色を作っている。
味と香り、弾ける泡の食感が、スコールのおいしさのヒミツ。
飲食物の「おいしさ」を評価するのは個人の嗜好差が大きく、その定義は難しい。一般的には見た目(視覚)、味(味覚)、香り(嗅覚)、食感(触覚)、場合によっては音(聴覚)まで、まさに五感のすべてで総合的に「おいしさ」を判断し、知覚している。さらに、食事の環境や心身の状態にも「おいしい」という感覚は影響される。
風味は英語で”flavor”(フレーバー)といわれ、舌にある味蕾によって認識する味と、口から鼻で認識する香りによって構成されている。特に香りは人が「おいしさ」を感じる官能評価の重要な要素で、たとえば鼻をつまんでものを食べると何の味か分からないこともある。原料の稿で述べたように、スコールに使われている酸味料と香料は柑橘系のもので、甘酸っぱい独特の風味を与えている。
スコールのパッケージ
瓶から缶、そしてPETボトルへ。
時代が変われば容れ物も変わる。
遮光のための緑色の瓶がスコールのイメージを決定づけた。
当初、スコールは緑色の瓶で発売された。色付きの瓶が採用されたのは太陽光(紫外線)による中身の劣化を防ぐ遮光性のためである。当時、清涼飲料水で緑色の瓶は珍しく、スコールが持つ爽やかなフレーバーのイメージともマッチして人気を博し、現在まで続くイメージカラーとなっている。
発売開始の翌年には缶スコールの製造が始まり、当初は250mlの3ピース缶で発売された。その後、人気の高いアメリカンサイズの350ml缶が追加され、材質もスチール缶から現在ではアルミ缶が主流となっている。また、2002年(平成14年)にはリキャップができる利便性が特徴の450mlのボトル缶(アルミ)も登場した。
PETボトル製品が発売されたのは1987年(昭和62年)。当初は1500mlのみで、乳性炭酸飲料としては日本初のPET製品としていち早くCVS(コンビニエンスストア)で販売された。現在もっとも販売量の多い主力商品である500mlPETボトルが登場したのは1996年(平成8年)。この年に業界団体の自主規制が撤廃されたことからCVSを中心に販売されるようになり、現在に至る主力商品となった。
パッケージとともに進化してきた商品ラインアップ。
パッケージの変遷はマーケットの移り変わりと、缶やPETボトル製造技術の進化に密接に関わっている。発売当初は個人商店や銭湯、学校の売店などが主な販路だったが、その後、スーパーマーケットや自動販売機、CVSへと販売チャンネルは広がっていった。マーケットの変化に合わせ、売り場のニーズに対応するかたちでパッケージの材質やサイズ(容量)のバリエーションが生まれたのだ。
パッケージの変遷はマーケットの移り変わりと、缶やPETボトル製造技術の進化に密接に関わっている。発売当初は個人商店や銭湯、学校の売店などが主な販路だったが、その後、スーパーマーケットや自動販売機、CVSへと販売チャンネルは広がっていった。マーケットの変化に合わせ、売り場のニーズに対応するかたちでパッケージの材質やサイズ(容量)のバリエーションが生まれたのだ。発売以来、炭酸ガスの内圧に耐えられる耐熱圧PETボトルの開発や、缶製品の内容物の品質を保持する内面コーティングなど、パッケージ製造のテクノロジーも進化を遂げてきた。これらの技術革新とともに、スコールの商品ラインアップも進化を続けている。
スコールの商品開発
スコールのアイデンティティを守りながら、
未来に向けた新しいチャレンジを続ける。
スコールの原材料はラベルに表示されている通り、重量順に糖類(①砂糖、②果糖ぶどう糖液糖)、③乳等を主要原料とする食品、④蜂蜜、⑤酸味料、⑥香料である。水も原材料に含まれるが、食品表示基準に規定がないことから、原材料としては表示されていない。1972年(昭和47年)の発売当時から、この原材料は基本的に変わっていない。糖類は①砂糖と、②果糖ぶどう糖液糖がミックスされている。販売当初は砂糖のみだったが、時代とともに変わる消費者の嗜好に合わせて、果糖ぶどう糖液糖が使われるようになった。
“技術の南酪”として会社の発展を支えてきた商品開発の歴史。
かつて社長の木之下は、次のように述べている。「スコールは昭和46年から47年にかけて研究陣の執念と努力により出来上がったが、(中略)いずれも貴重な開発であり、これらの開発が会社の発展に寄与したことは間違いないし、今後も寄与を続けてくれるものと確信している。この伝統が会社の風土の一つである〝技術の南酪〟と言わしめている。この伝統は是非受け継いでいって欲しいものである」(「デーリィ牛乳四十五年のあゆみ」より)。まさにこの言葉どおり、高い研究開発力がスコールの歴史を支えてきた。
日々の研究を怠らず、常に新しい「おいしさ」を追求する姿勢。
スコールホワイトは誕生から半世紀もの間、基本的な原料や製法は変わっていない。しかし、その一方で、様々なフレーバーやアレンジを施した新商品の開発を行ってきた。その間、時代のニーズや消費者の嗜好の変化に対応するために、人工甘味料や着色料などの研究も怠らず、常に新しい「おいしさ」へのチャレンジを続けている。