LP432乳酸菌に関する研究成果掲載のお知らせ

南日本酪農協同株式会社は国際学術誌「Nutrients」において、下記のとおりLP432乳酸菌(学術名:Lactiplantibacillus plantarum  06CC2株)に関する共同研究の成果を発表しましたので、お知らせします。

(参考URL:Lactiplantibacillus plantarum Strain 06CC2 Attenuates Fat Accumulation and Modulates the Gut Microbiota in a Mouse Model of Early-Stage Diet-Induced Obesity | MDPI )

発表内容

■タイトル

Lactiplantibacillus plantarum Strain 06CC2 Attenuates Fat Accumulation and Modulates the Gut Microbiota in a Mouse Model of Early-Stage Diet-Induced Obesity.

Lactiplantibacillus plantarum 06CC2 株は、食事誘発性肥満初期段階のマウスモデルにおいて腸内細菌叢を調節し、脂肪蓄積を抑制する)

■著者

南日本酪農協同㈱       松﨑竜也、中野智木、新山拓男

モンゴル国立科学技術大学           Chuluunbat Tsend-Ayush

宮崎大学医学部        黒木淳子、福島剛、片岡寛章 

宮崎大学農学部        高倉知里、市谷花帆、西山和夫、小川健二郎、山﨑正夫

■掲載日

2025年12月10日

■概要

(背景と目的)

世界的な肥満率の増加により、安全かつ効果的な予防戦略の必要性が高まっている。プロバイオティクスは、腸内細菌叢を調節し、代謝を改善する可能性から注目されている。本研究では、軽度の食事誘発性肥満のマウスモデルにおいて、Lactiplantibacillus plantarum 06CC2株(LP06CC2)の抗肥満効果を検討した。

(方法)

マウスに、8週間高脂肪食(HDF)とLP06CC2を摂取させた。LP06CC2の抗肥満効果を明らかにするために生化学的な評価を行った。また、腸内細菌叢を解析した。

(結果)

LP06CC2は、精巣上体の脂肪蓄積と脂肪細胞肥大を抑制した。脂肪組織における脂質代謝と炎症に関連する遺伝子発現を改善し、早期の脂肪肝を軽減した。LP06CC2は腸内細菌叢の多様性と組成を調節し、特にHFD誘発性のMucispirillum schaedleriおよび炎症に関連する分類群の増加を抑制することが明らかになった。LP06CC2を投与されたマウスは、より高いα多様性を示し、腸内細菌叢が通常食を摂取したマウスに近づいた。LP06CC2はまた、炎症誘発性サイトカインおよび脂質吸収に関連する遺伝子発現を抑制し、熱産生および脂肪分解のマーカーを調節した。

これらの知見は、LP06CC2が肥満前段階における脂肪蓄積と腸内細菌叢の乱れを予防できることを示しており、肥満抑制の早期介入のための機能性食品成分としての可能性を裏付けています。

以上