LP432乳酸菌に関する研究成果掲載のお知らせ

南日本酪農協同株式会社は国際学術誌「Food Science & Nutrition」において、下記のとおりLP432乳酸菌に関する共同研究の成果を発表しましたので、お知らせします。

発表内容

■タイトル
 Lactobacillus plantarum 06CC2 reduces hepatic cholesterol levels and modulates bile acid deconjugation in Balb/c mice fed a high-cholesterol diet

Lactobacillus plantarum 06CC2は高コレステロール食Balb/cマウスにおいて胆汁酸脱抱合を調節し、肝臓のコレステロールを減少させる) 

■著者
 宮崎大学農学部 山崎正夫、峯崎美歌子、岩切明日夏、宮本侑子、小川健二郎、西山和夫
 モンゴル国立科学技術大学 Chuluunbat Tsend-Ayush
 モンゴルバイオテクノロジー協会 Tsendesuren Oyunsuren
 南日本酪農協同(株) 李 怡然、中野智木、竹下正彦、有馬勇夫

■掲載日
  2020年10月27日

■概要
 モンゴル乳製品由来の乳酸菌Lactobacillus plantarum 06CC2(LP432乳酸菌)の摂取は有益な保健効果を示すことがこれまでの研究で示されてきた。本研究では高コレステロール食マウスにおけるコレステロール代謝に及ぼすLP432乳酸菌の影響を調べた。コレステロールおよびLP432を飼料に混合し、マウスに投与することでコレステロール代謝に及ぼすLP432乳酸菌の影響を評価した。コレステロール負荷により血清と肝臓のコレステロールが増加したが、LP432乳酸菌はコレステロール負荷により引き起こされる肝臓コレステロールの増加を有意に抑制した。LP432乳酸菌は肝臓損傷の指標(AST)を有意に抑制した。LP432乳酸菌を摂取したマウスにおいて盲腸内容物と糞中酪酸の増加が観察された。胆汁酸組成を解析したところ、LP432乳酸菌を摂取したマウスでは脱抱合した胆汁酸が増加しており、脱抱合により胆汁酸の再吸収を抑制すると推測された。高コレステロール食マウスにおける肝臓のCyp7A1の発現もLP432乳酸菌により抑制された。in vitro において、LP432乳酸菌はモンゴルの乳製品から単離したプロバイオティクス乳酸菌の中では最も高い胆汁酸脱抱合能を有していた。これらのことから、LP432は胆汁酸の脱抱合を介して体内コレステロールプールを減少させる乳酸菌として有望である。

以上