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生産者インタビュー

シラス台地を拓き、チーズ工房の夢も広がる 20年後を見据えロータリーパーラーを導入

池田牧場 宮崎県都城市

更新日:2012年2月17日

ゆったり寛いでいる牛たち。奥の白い壁がシラスです 火山灰層のシラス台地を切り拓いた牧場では、牛たちがシラスにからだをこすりつけたり、ムシャムシャ食べたり。元気に走り回る牛、寝そべる牛。心なしか、どの牛もゆったりとした顔つきに見えます。

家族6人で手を合わせて

池田さんご夫妻と、三男の義嗣さん 牧場を切り盛りするのは、池田利弘さん(65)、より子さん(62)夫妻と、長男・尚徳さん、長女・知加子さん、次男・大輔さん、三男・義嗣さん。「下の子たちは小さいころから『牧場はお兄ちゃんが継いで、僕たちは(牛の世話は)できないの?』と言っていました。だから『みんなでできる方法を考えようね』ってよく話していたんです」とより子さん。

 2004年、「20年後を考えて」九州でもいち早くロータリーパーラーを導入。乳牛1頭ずつが柵の中に入ると、ゆっくりとまわって1周する間に牛乳を搾ります。搾乳量も計量され管理されます。

 現在、飼育する牛は、生まれたばかりの仔牛や、出産前の牛も含めて約200頭。うち120頭ほどが搾乳できる牛です。搾乳は朝5時と夕方5時の2回。その時間になると、牛たちは自ら歩いてロータリーパーラーに入っていきます。「お乳が張るので時間がわかるのと、搾乳が終わると餌が食べられることをちゃんと知っているんですよ」と尚徳さん。餌は、安定した乳を出荷するため、質の良いオーストラリア産とアメリカ産の牧草や、堆肥をたくさん使い育てたトウモロコシのサイレージです。

安心安全な良質の牛乳を届けたい

ブラウンスイス種「さくらちゃん」

 もう一つ導入したのが、餌寄せロボット。大きなお掃除ロボットのようなもの。1時間に1回、一日中、餌を寄せてくれます。このロボットのお蔭で全ての牛がまんべんなく餌を食べられるようになりました。

 ロータリーパーラー、餌寄せロボットの導入や、牧草を仕入れることで、利弘さんは「前よりもゆっくり牛の様子を見てあげられるようになりました」と話します。「牛が外を自由に動き回れることで、日光浴ができ、健康でいられると思う。食卓に安心な牛乳を届けたい」という思いが、池田牧場の牛乳に込められています。

牧場の牛乳でチーズを

 牧場のすぐ近くで、ある工事が進んでいました。ここには間もなく、チーズ工房が完成します。「搾りたての生乳でチーズを作ったり、作り方を教えたり、牛乳の普及活動をやっていきたい」と大輔さん、知加子さんは、フードビジネスコーディネーターの資格を取得しました。

 「どんどん牛を増やそうと思っていましたが、口蹄疫の後、やはりこれからの経営について考えざるを得ませんでした」と利弘さんは言います。一頭、一頭の牛と向き合い、質の高い生乳を届けながら、自分たちの「夢」も追い続けています。

取材・ライティング:Yuko Kawagoe

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